ケアマネジャーの仕事に嫌気が差して「もう辞めたい」そう思っていませんか?
こう思ってしまうのは、新人ケアマネでもベテランでも同じ。
「ケアマネ辞めたい」そう思ってしまうのは、何もあなただけではありません。でもそんな思いを打破するためには、しっかりとした対処が必要ですよね。
理由はあなたの職場によって違うので、人それぞれ抱える理由があるはずです。ただ、ケアマネをもう辞めたいという理由は以下が多いのが特徴。
- 責任に対して給料が低い
- 仕事がうまく行かない
- 他職種との人間関係の板挟み
- 仕事が自分に合ってないと感じる
- 雑務が多い
これはあくまで「傾向」の話なので、あなた自身にあてはまっているかは分かりません。
しかし、この先もケアマネジャーとして働くのはつらいなと思うのなら、どうするか考える必要があります。
そこでケアマネを辞めたいと思っているあなたに、3つの対処法をお伝えします。ストレスで身体を壊してしまう前に、しっかり行動する事が大切ですね。
結論から言ってしまうと、3つの対処法は「転職する」あるいは「配置転換をしてもらう」、そして「スキルアップする」のいずれかです。
なお、「つらくても耐える」とかは無意味なのでやめましょう。
仕事にやり甲斐を感じず、大切な人生を耐えて過ごすのではもったいないですよね。身体を壊してまで続ける仕事などありません。
それでは順に3つの対処法を解説してきます。
1.転職でケアマネを辞めたい気持ちを解決
ケアマネジャーとして働いていて、辞めたい気持ちがつのってくると、次のどちらかの思いが芽生えてきます。
- ケアマネとして、他の施設などに転職
- ケアマネは辞め、介護福祉士などして転職
ケアマネジャーとなり「介護職としてのステップアップを」と思っていたのに、理想と現実は違う事がよくあります。
ケアマネ取得でステップアップと思っていたのに……
一番大きいのは、責任に対する給与の低さ。また逆に稼働率が悪い場合、送迎運転手も兼ねるケースもあるなど、色々と仕事が回ってくるケアマネも割と多いものです。
ケアマネとなる前にどういった職種だったかにもよるんですが、介護福祉士として働いた方がよっぽど収入面では恵まれているのがここ数年の傾向。
確かに、数年前まではケアマネの資格を取得して収入を上げるという事が可能でした。しかし、同じ事業所で働いていた場合、ケアマネジャーに対する給与手当が厚いわけでもなく、「ステップアップ」とは言えない状況になってしまったのです。
転職への支障は何がある?
ケアマネは抱えている仕事が多いため、「来月から辞めます」とはなかなか言えないのがつらいところですよね。
そのため転職を検討するのであれば、3ヶ月先、6ヶ月先など、ある程度余裕をもって転職活動をすることがスムーズで、引き継ぎもしっかり行う事が出来ます。
転職までに時間が掛かるのはメリットでもあって、しっかりと求人を比較して「働きやすい職場」を選択するために、これぐらいの時間的余裕は持っておいた方がいいのです。
どういった転職先を選択するか
ケアマネを辞めたい。そう思っているのなら、ケアマネ以外で転職先を探したいと思ってしまうもの。当然ですよね。
しかし、せっかく取得した資格です。「ケアマネジャーは辞める」とまでは言い切らず、それを生かしつつ、転職活動を行う事が、幅広く求人探しが出来る事に繋がりますね。
- ケアマネの資格で収入が大きく上がる求人探しをする
- 資格を生かせそうも無ければ、他に持つ資格で転職活動をする
ケアマネだって、やはり需要の大きい資格です。いまの給与から大きく上がるのであれば、仕事内容は大きく変わらなくても「続けようかな」という思いも出てくるはずです。
やはりケアマネとして長く働いている人も多いわけですし、人間関係も良く、働きやすい職場であれば、働き甲斐が自然と生まれてくる可能性も高くなります。
ケアマネの資格を生かしつつ、幅広く探して見ること。
肝心な求人探しの仕方ですが、あなた自身の希望(ケアマネとして収入がどれくらい欲しい、介護福祉士などの資格で働きたい)など、しっかり聞いてもらい、それに合った求人を紹介してもらうようにしたい所。
求人数の多い転職サイトである、「ミラクス介護」そして、「マイナビ介護職」に会員登録し、あなたの希望を伝えてみましょう。
こうした求人を扱うサイトは、「会員限定の高待遇の求人」があるので、2社とも利用する方が良い求人探しが出来ます。
他にもたくさんケアマネ向けの転職サイトがありますが、大手2社を利用すれば十分です。何社も利用する必要は無いですね。
つづいて対処法の2です。
2.配置転換でケアマネを辞める
配置転換というのは、言うまでもなくケアマネ業務から外してもらうこと。今の職場で働きつつ、ケアマネを辞めることが出来ますよね。
あなたの働く職場がそれを許してくれるなら、出来ればそうしたい所。
特に今の職場の人間関係がいい、給料に不満はないなど、働く環境が良いならぜひその選択をしたいものです。
これは割と大きな事業所であれば可能な話で、誰か新たなケアマネジャーを雇わなくても済むのであれば、案外すんなりといくかもしれませんね。
あなたがケアマネ業務の愚痴をこぼしているなら難しいかも
ケアマネの資格を持っていても、実際にそれを生かさずに仕事をしている人は多いものです。あなたの職場にもいるかもしれません(特に資格要件が緩かった時代の人ですね)
ケアマネとして働いていないのは、上述の通り、ケアマネジャー業務に携わる事で収入が減ったり、仕事の性質が変わって「合わなそう」と思ってしまう人も多いからですね。
それゆえあなたの働いている職場でも、資格更新さえしていれば、後任となってくれるケアマネがいるかもしれません。
ただあなたが「ケアマネの仕事合って無くてつらくて辞めたい……」というような愚痴を日頃からこぼしていたとしたら、その後任のケアマネも「私もやりたくないな」と思ってしまう可能性が高いです。
ここまで読んで鋭い方は気づくと思うんですが、「ケアマネ資格を持っているのにそれを生かして働いていない」人は、あなたと同じように「ケアマネ辞めたい」という思いをしたからもうしてないかもしれません。
ですので、どちらかというと「ケアマネ資格をとったばかり」の人がいる場合、後任として当面サポートしつつ携わってもらう方が現実的ですね。
いくらケアマネ持ちのスタッフが同じ施設にいたとしても、後任選びは難しくなってしまう可能性は高いのが現実。こればかりは運です。
さすがに新たにケアマネを雇用する余裕がある施設ばかりではないでしょうから、少し厳しい選択になるかもしれませんね。
ただそうした前提を踏まえた上で、しっかりと施設長なり人事の権限を持つ人に「ケアマネを辞めたいので、別の業務への配置転換をお願い」する、それがスタートになってきます。
そう打診しても「そんなのは難しい、無理だ」という対応であれば、仕方なく我慢して働くか、転職を考慮にいれて働き方を見直す必要が出てきますね。
配置転換によってケアマネを辞める選択を取れるのは、運の要素が強めですが、アピールすることが大切ですね。
最後に対処法の3つ目。
ケアマネジャーとしてスキルアップを通じ、仕事にやり甲斐を見出す
ケアマネジャーの業務は複雑で、介護保険の改正のたびに覚えたり、変更部分を見直す必要があり、負担が大きいものです。
その負担ゆえ「辞めたい」と感じてしまうケアマネジャーも多いのが現実ですが、勉強は身を助ける事にもなるのです。
「勉強なんていう、モチベーションは全くでなくなってしまった」というのであれば仕方が無いんですが、どんな仕事だって極めればやり甲斐が生まれてくるもの。
多職種との連携もよりスムーズにいきますし、職場の域を越えて地域活動で活躍する場面も増えてくるに違いありません。
医師や看護師はもちろん、利用者そしてご家族のお役に立てるという事は何にもましてやり甲斐があるものです。
どんな仕事であっても「勉強」「スキルアップ」は大切ですが、そういった熱意を失ってしまったのでは厳しいかもしれません。
特にケアマネの場合は介護報酬を初め「一度覚えれば終わり」という知識だけでは、仕事がこなせなくなってしまいます。
でもせっかくケアマネとして働いているのですから、初心に帰れるものならば、少し難しい本を読んでみたり、地域の集まりに積極的に出席し横のつながりをもったり、様々な方法に取り組んでみたいものです。
ケアマネを辞めたいと思ったら
本記事のまとめです。
ケアマネジャーとして働いているけど、もう辞めたい。そう思う人は多いもののの、だからこそ「初心に還って勉強する」という事は大切な手段です。
しかし、もうやる気がない、将来を考えると収入が厳しい、精神的にきつい、そうした場合は働き方を選びなおすチャンスとも言えます。何もマイナスに捉える必要はないのです。
ケアマネの資格を生かしつつ、将来長く落ち着いて働ける環境。それは自分自身、そして何よりも利用者さんにとっても大切な事なのです。
長い目で見て、今の職場でもう少し頑張ってみる。あるいは自分に合った職場で働く、そうした選択をする事が大切ですね。