武田薬品本社ビル売却検討報道の衝撃

武田薬品工業は1781年創業。いわずと知れた日本の製薬企業のトップメーカーで、医療業界関係者だけではなく、一般にも広く知られた会社です。

もちろん医療用医薬品がメインですが、OTCにおいても知名度のある薬が多く、売り上げも上位（※OTC単独の数値は非公開）となっています。

薬剤師としてMRになりたいと思った時、年収が高い武田薬品工業に就職するという事は一流会社に就職する事と同じで、同期数名が武田薬品工業に入社すると聞いたときは羨ましく、それは妬みに近い感情を覚えた事をとてもよく覚えています。

武田薬品工業の最近の動向

そんな武田薬品工業ですが、2017年、創業以来初めて社長[最高経営責任者（ＣＥＯ）]が日本人からはずれることとなり、また社長だけではなく、取締役も国籍が様々となりました。

そして2018年に入り、アイルランドの製薬会社であるシャイアーの6兆8000億円の買収を決めることとなります。

「シャイアーなんて会社は知らん！」というのが普通の反応だと思いますが、この会社、年間純利益は武田薬品工業の4倍以上の会社で、時価総額も上。つまり自分よりも大きな会社を「買収」したのです。

長年無借金経営が看板であった同社ですが、この多額の買収には銀行からの借り入れも必要で、それは過去のものとなりました。

ちょっと庶民感覚では理解できそうもありません。そして時を同じくしてこの買収を嫌った投資家による株価下落により、約2年ぶりに時価総額でアステラス製薬に抜かれる事となりました。

そして本日(2018/7/6)の、本社ビル売却報道。このビルは大手製薬企業の多い大阪市中央区道修町にあり、今回の報道ではその「武田御堂筋ビル」の土地と建物の売却を意味しています。

また、都内に保有するのビル売却も決定されています。裏で何が起こっているのか、社員にすら理解できるところではありませんし、不安な気持ちはかなり大きいでしょう。

もっとも2018年7月2日、武田薬品工業は東京日本橋に「武田グローバル本社」をグランドオープンしました。効率化と新たな取り組み、これを同時にするめる武田薬品工業の状況は、製薬企業全体の課題を内包していのです。

いわゆる先発品メーカーは、大変厳しい状況にあります。先日の記事（薬剤師の年収は伸び悩む）でも記載しましたが、川下にある薬局経営が厳しくなるという事は、川上も同様厳しいのです。

もういい時代は終わってしまうのか？「武田薬品は好きじゃないからいいや」とかそういう問題ではないのです。1つの企業だけがこの環境を生き伸びる事はできません。業界が衰退するときは、みな、衰退してしまうのです。

日を同じくして報道された、武田薬品工業の関連会社である、あすか製薬のバルサルタン錠への発がん性物質混入問題。すでに製品は製造中止となっていますが、イメージの悪影響は避けれません。バルサルタンは先発品も後発品も大きな泥がつきました。

武田薬品工業という、この大きな船の行方はどこなのでしょうか。

その行方は、決して他人事ではないのです。少なくとも薬剤師、いや医療業界に身をおいて働いているすべての方にとってです。船は違っていても、同じ海を進んで行くのですから。

転職するか悩んだら

2024年現在、「将来を考えると不安・環境を変えたい」そう感じていても、実際どうすればいいか分からない薬剤師は意外と多いもの。

◎今の職場はつらく逃げたい
◎年収など条件面を重視したい
◎成長できる環境に身を置きたい
◎つらい人間関係を早く解消したい
◎ワークライフバランスを重視したい

そんな状況から抜け出すには、相談して客観的なアドバイスをもらう事。そうすれば、また新たな一歩を踏み出すことが出来ます。

今のまま5年、10年働けますか？漠然と不安を抱えたままの人生なんて嫌ですよね。

大手の安心感なら

「やっぱり最大手の転職サイトが安心」なら、薬キャリエージェントがおすすめ。みんなが使ってるからこそ、新しい情報に基づいた求人紹介が可能です。

あなたの希望条件に合った求人をコンサルタントが探してくれるので、転職活動で多くの求人から”少しでもいい条件”で探したい薬剤師に向いていますね。

収入upを目指すなら

年収など待遇面を重視して多くの薬局・Dgs求人から探したいならファルマスタッフを利用したいところ。都市部から地方まで、全国対応してるのが強み。

「出来れば早めに転職したいな」と思っている場合などでも、条件の良い求人をすばやく対応してくれるので安心して求人探しが可能です。

転職で一番大切なのは、早めの行動。「急いて転職先を探さないと……」と思ってから焦って求人探しをすると、判断が鈍ってしまうからなんです。

「転職で失敗する事」が無いよう、早めの登録＆いい求人があったら転職するくらいのゆとりが大切ですね。

・薬キャリエージェント
（薬剤師登録者数が多い安心感）

・ファルマスタッフ
（保険薬局の求人取り扱いが多い）