薬剤師と就職・転職活動

調剤薬局事務の正社員求人はおろか、非正規化が進んでいる件

正社員の調剤薬局事務スタッフいますか?

ここ数年、薬局で働く事務スタッフの急速な非正規化が進んでいます。それは採用という部分のみならず、なかばリストラに近い形で推し進めている会社もあります。

私が最近面接した薬局事務は転職での応募でしたが、その理由に少しショックを覚えました。

ある調剤薬局事務の例

その薬局事務の方は私の勤める薬局から自転車で5分くらい、ごく近い薬局で働いていました。パート勤務でしたので時給制で、時給980円で働かれていました。
それが突然会社からご本人を含む複数のパート薬局事務に一方的に通告があり「3か月後から、時給は100円引き下げる。ただし一定期間の研修をしっかりと受ければ時給はそのままで雇用継続とする。」というものでした。

これだけ聞けば研修を受ければ良いのではないかと思う所ですが、その研修会場が関東からだと数時間掛かるような場所なのです。そこで泊まり込みをし、数日間にわたる研修を行わなくてはいけないという指示。

これはパートで働いているのであれば、実質的には不可能な事である事を求め、半強制的に時給を切り下げるのです。

ずいぶんブラックな会社だなぁと思いましたが、一方で、このような妥当性を欠く給与の引き下げは労働者の不利益変更となり、よほど会社が赤字に苦しんでいるのでなければ、簡単に認めらるものではありません。
なぜならば雇用される段階で時給を含む【雇用契約】を結んでおり、その雇用契約に基づかず、企業側が合理性なく時給の引き下げなどは出来ない、つまり訴えでも起こせば会社の主張など認められないのです。


むろん、係争してまでという事もないでしょうから、この方は転職活動という道を選んだわけですが、しかしこれが極めて特殊な例というわけでもなくなっているというのが、昨今の保険薬局、ドラッグストア業界なのです。

正社員募集が少なくなっている調剤薬局事務

これは企業の考え方にもよるので、良し悪しという事ではないかもしれませんが、薬局事務は正社員では雇わず、パートでしか雇用しないというチェーン薬局が増えているのです。

私自身は、薬剤師が非常に転職する割合の高い職業である中で、ある薬局で長く安定的に勤める(しかも近所に住んでいる)薬局事務は非常に大切だと思っています。
その薬局で一番勤務年数が長いのは事務スタッフだ、なんていう事は良くある事です。

もちろん薬局事務の仕事は薬剤師が兼ねる事ができるわけで、薬剤師が過剰となれば、薬剤師しか勤務していない薬局というのも今後増えてくることでしょう。
ただ、薬剤師、事務関わらず、労働者に対して上記のような対応を取る会社というのは、ブラック要素満点です。それが薬剤師に波及してもおかしくは無いでしょう。

薬局事務の年収面から考えると

パート時給を考える際には最低時給の問題が出てきますので、東京都で話を考えます。(※東京都の2018年1月1日現在の最低賃金は958円)さて、年収300万円、薬局事務がこの年収は高いと言えるでしょうか、安いのでしょうか。

仮に東京都で時給1,000円の事務パートをフルタイムで雇用していたとします。そうすると年収は下記のようになります。
1,000円×8時間×21日×12ヶ月=201万6,000円

時給1,300円の場合はどうでしょう。
1,300円×8時間×21日×12ヶ月=262万800円

時給1,300円はパートしては厚待遇と言えますが、年収300万円には程遠いこととなります。
一方で、昨今の社会での労働力不足により、年収300万円で求人を出してもなかなか人材が集まらないという問題も抱えています。
そうであれば、時給を高くしたとしても、雇用確保する事が出来る上に、結果として人件費も抑えられ、企業としてのメリットは大きい事になります。

ここまで読んでくださった方はおやっと思ったかもしれませんが、最初に私がお伝えしたのは、薬局事務の時給の切り下げの件でした。つまり非正規で人件費を抑えるという性質とはまた別の問題なのです。
これが意味することは何なのでしょうか。いや、何ももったいぶって話すような事ではないのです。すでに薬局、ドラッグストアにおいて、特に不採算店舗において、水面下で少しずつリストラが始まっているという事なのです。

薬剤師の将来を案ずるにあたり、調剤薬局事務の企業の採用の仕方というものは、極めて重要な指標であり、そしてそれは事務スタッフに限った話しではなくなるという事なのです。ただ労働者として理解しておかないといけない事、つまり自衛のために法律を理解する事は大切です。
特にパートで働く薬剤師・事務であれば、2013年に労働契約法が改正され、それから5年経た平成30年2月からの「無期転換ルール」(厚労省リンク参照)については必ず理解しておきたいものです。

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【2020年3月27日追記】
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なぜなら、薬局の経営が患者数減によって一時的に極めて悪化しているため。

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