当たり前のように存在し、当たり前のように使っている、オンラインで薬を発注するというシステム。
いつからここまで普及したのでしょうか。
私が薬局で働きはじめたのは2000年代前半ですが、その時(勤めていた薬局では)オンライン発注システムは無く、とてもアナログな方法で発注していました。
福神御中
A 100錠×1箱
B 100錠×2箱
・・・・・・ 以上
などと、A4のコピー用紙にずらずらと手書きで書いてゆき、毎日、各医薬品卸に数枚FAXをしていました。かなり大変な作業です。調剤併設ドラッグストアでしたので、OTCの方はオンライン発注していましたが、そうは言ってもも1日100枚以上の処方箋を応需していた薬局でさえこれです。
今ではちょっと考えられないですが、オンライン発注システムも毎月利用料を支払わなければなりませんから、まだこういった発注をしている薬局もあるかもしれませんね。
電子薬歴であっても当たり前のように使っている若手薬剤師には信じられないかもしれませんが、薬歴を手書きしている薬局はまだまだ、いくらでもあります。
大手チェーンであっても、M&Aを進めている過程ですから、全部が全部、電子薬歴となっている訳でもないのです。
オンライン発注に関しては、もちろんご承知の通り、特定の医薬品については今でもFAXで発注するものがありますが、これはお互い紙面で残すという意味合いが一番のところになります。
もちろんPCでも発注履歴を閲覧したり印刷したりすることは出来ますが、ソフトが不具合を起こしたらそれでお仕舞いです。
医薬品卸の顧客サービス
分かりやすいように「オンライン発注システム」としてしまいましたが、「在庫管理システム」と言ったほうが正確かもしれません。
これは医薬品卸だけに特化したサービスという訳ではないのですが、利用率という所を考えるともっとも利用されているサービスの一つであり、発注・在庫管理・情報などをレセコンと連動した形で利用する事ができます。
- メディパルHD・・・PRESUS
- アルフレッサHD・・・alf-web
- スズケン・・・PSトップ
- 東邦HD・・・ENIF
名称に関しては、使用するサービスにおいて少しずつ異なりますが、おおむね上記サービス名で展開しています。
このようなサービスを利用してもらう事により、薬局・病院を中心とする顧客との取引を強化してゆく事になります。
まぁこんな事を知っていても大して損得にもならないですが、あえて記事にしたのは、今日(2018年7月24日)スズケンからのニュースリリースで、ちょっと気になる発表があったからです。
(株)スズケンニュースリリース:リンク「顧客支援システム等の共同利用に関する基本合意書」締結のお知らせ(リンク切れ)
「顧客支援システム等の共同利用」とは
ざっくりこのニュースをまとめると、<医療用医薬品を取り巻く環境において、医薬品卸売業の環境は厳しく、より効果的・効率的なモデルが求められている。そのような中、スズケンで独自の顧客支援システムを提供する事から、東邦HDのシステムを導入する事へとシフトし、今後は両社共同で研究・開発を進める>という事です。
横文字が多かったので、いまいちニュアンスが異なる部分があるかと思いますので、リンクをご参照願います。
具体的な事は発表されていないものの、要するに医薬品卸独自にそれぞれ行っていたサービスを、スズケンと東邦HDは今後1つにまとめようという事が、両社で合意なされたという事です。
こういったシステムの開発や維持にどれくらいの費用が掛かっているか分かりませんし、顧客(薬局・病院など)からの利用料との兼ね合いは分かりませんが、少なくとも「効率的」という文言が添えられているという事は、このようなシステムでは決して儲けのために開発されてきた訳でもないという事が分かります。
小さな発表かもしれないけれど
医薬品在庫管理システムにまつわるこのようなニュースはそれほど大きなニュースでは無いのかもしれません。しかしながら、その背景を想像するにあたり、苦しい製薬企業と薬局の間に立たされた、医薬品卸売業のさらなる苦境というものがその肩越しに見えてしまうのです。
そして流通改善ガイドラインの実効性というものがまだまだ出ていないのだなとも感じてしまいます。医薬品産業全体のものとして考えなければいけない問題なのかもしれません。
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