薬剤師と就職・転職活動

就活でも考えたい医薬品卸売業の厳しさ

薬を取り扱っている仕事をしている方であれば、卸売業といえば、医薬品卸が思い浮かぶと思います。

一般的に卸売業というのは、メーカーから商品を仕入れ、小売業者に販売する業態です。薬であれば、製薬企業から薬を仕入れ、薬局・ドラッグストア・病院等に販売しているという事です。

「医薬品卸を通さないで直接取引すれば、製薬企業も医療機関もお互い良いのでは?」
とは単純にいかないところで、配送コストが年々かさんでゆく中、ジェネリック医薬品大手の東和薬品は直送から医薬品卸を通す形に変えてしまった事は記憶に新しいところです。

経営的に見た医薬品卸売業

医薬品という非常に高価なものを取り扱っているという性質上、医薬品卸の上位3社(メディパルHD、アルフレッサHD、スズケン)については、全卸売業の中でも売上高はほぼ常にTOP10にランキングしています。

現状、2年の1度の薬価改定により売上高は大きく下がりますが、それでもまだまだ売上高としては高いのです。

しかし、その売上高の大きさに反し、利益率が著しく低いのも、この医薬品卸の特徴です。

ここ最近は落ち着いているものの、かつては医薬品卸は統合を繰り返し、東邦を加えた上位4社でほぼ独占、といってもあまり旨みのない独占ですが、そういった勢力図となっています。

この上位4社ではない、地方に存在する医薬品卸も、多くはいずれかの子会社や関連企業であるというパターンで成り立っているといっても過言ではありません。

一方で、ドラッグストアを中心としたOTC医薬品には独自の卸売業が存在し、これはまた医療用医薬品とは別のパイプ、つまりOTCを中心とした製薬企業とのつながりがあることにより、医療用医薬品を取り扱う卸と比べて相当程度に小規模でありながらも、その仕入れ力から販売商品・販売価格に大きな差別化を図る事ができています。

医薬品卸の厳しさ

医療用医薬品を扱う卸売業の厳しさは、まずは小売業(おもに薬局)への過度の値引きによって苦しめられている事となっています。

薬局が医薬品を患者さんに交付する際には当然薬価で点数計算されるわけですが、薬局が卸売業者から医薬品を購入する際には8%の消費税を支払わなくてはなりません。

つまり薬価100円の医薬品を調剤する際には、少なくとも93円で仕入れなくては赤字となってしまいます。これだけで卸売業者は7%の値引きをせざるを得ません。

そこからさらに、製薬企業からの仕入れ価格、そして取引先薬局との価格交渉によって、幾らで販売するかという事が決まってくるわけですが、「取引先薬局との価格交渉」という部分で、大変な苦労をすることになってしまいます。

過度な値引きも自らの首を絞める事になってしまいますし、しかし、値引きをしないと他卸に帳合(購入先の卸業者)を持って行かれる事となってしまいます。

製薬企業の厳しいところですが、製薬企業と薬局の間に立つ、医薬品卸売業の厳しさは、医薬品の流れの中ではもっとも厳しいものです。

薬局や他の医療関係先への配送という1点においてさえ、コスト削減は進み、配送回数の削減であったり、急配を断る卸が出てきたりと、企業存続のためになりふり構わぬ状況さえ生まれつつあります。

そもそも配送は別会社(子会社等)へ委託するという形もどんどん進んでいます。

ただ、医薬品卸売業という業態はもともと営業職が色濃くあった影響から、その社員構成も男性で年配の方が多く、給与コストが高くなっている(年収の高い正社員が多い)という側面があります。

そのため近年では希望退職を行う企業も多々あるなど、スリム化が進んでいる状況です。

就職活動を行う際はしっかりと会社研究を

こうした流れはもう十数年以上前から続いています。

しかしながら、このような厳しい経営環境の中であっても、(なぜか)薬剤師の就職先としてある一定のニーズがあることもまた事実です。

それは医薬品卸売業という非常に大きな産業の中であっても、薬剤師数は少ないことにも起因していますし、医薬品卸が子会社として薬剤師不足に悩まされている保険薬局を抱えているという事情もありそうです。

今後はそうした医薬品卸売業の求人のニーズが、いわゆる営業(MS)から、薬剤師を中心としたものに移っていくという事も考えられますので、特定の企業動向のみではなく、卸売業全体の流れの中で企業研究をしていく必要がありそうです。

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【2020年3月27日追記】
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