ひっきりなしにいらっしゃる患者さん、調剤して投薬して、「薬歴」。いや、書く事はたくさんありますけどね、時間がない。
どうにも要所を捉えて、うまく書く方法はないもんかと、昔は日経DIをめくって勉強したものです。
どうやって薬歴を書けばいいのか、どう学べばいいのか、書籍を辿ってみます。
薬歴の書き方見本
今ではペラペラの日経DI(薬局配布無料版)ですが、昔はかなりそういった特集がありました。SOAPでどうやってうまく薬歴を掛けるか。
こんな薬歴かけるのかな?
そして、そういった薬歴特集には、“模範例”がしめされてるわけです。
そして毎回思うんです。誰がこんな模範例のような薬歴が書けるのか。うちの薬局以外はみんなこんなぎっしり書いているのだろうか?
どこぞの薬局薬歴紹介でなんか、もうA4用紙半分以上(紙薬歴の話しですね)ぎっしり書いてあるわけです。
こんなの無理でしょと思いつつも、書かない=書けない、のもホンネであり、そんな不満は口に出す事はできません。
そして以下のような場面にもよく遭遇します。(画像をクリックすると、リンク先に記事があります)
そんな中、日経DI巻末読者コメント欄に・・
手元にあるわけではないので正確な引用ではないんですが、日経DIの巻末読者コメントにこんなコメントが掲載されていました。
「いつも薬歴の書き方を参考にしたいと思い拝読しています。しかし、いつも紹介頂くようなあんなボリュームのある薬歴を書く時間なんかありません。いつも忙しく薬局で働く薬剤師向けに、もう少し的確なアドバイスが欲しいです」と。
良く言った。と思いました・・。まぁ掲載したという事は、うすうす紙面作成側でも気づいていたんでしょう。
薬歴に関しては、自分自身悩んでまして、やっぱり書く事がない患者さんがある程度の割合は必ずいらっしゃいます。そんな時に何を心がけるかです。
薬歴の書き方って教わったようで教わってない
思い返すと、先輩からダメだし、つまり「こういう書き方は良くないよ」と言われた事はあっても、「こういう風に書いた方がいいよ」と、具体的・的確なアドバイスをもらった記憶はほとんどありません。
それは上司に恵まれなかった可能性もありますが、きっとそうではなく、たぶん周りも“ほんとはどう書いていいか分からない”っていうのが、おそらくあったんじゃないかと思います。
そしていま、自分も部下に対して教えるときに、そう思います。難しいなぁと。「とある薬局の参考薬歴」が、“立派過ぎて”参考にならなかったんです。
体系的に薬歴とはどういうものか、何を書けばよいか、そしてその薬歴をどう生かすか、そういった事が勘案されていないと、意味がないんです。
そして単に薬歴を書く、という事に重点を置いた指南書では意味が全くないです。
服薬指導全体から、ポイントを把握できるようになり、薬歴を構成できるようなスキルを身に着けるヒントが無いと、ほとんど意味がなかったです。
少なくとも私が以前読んだ、眠たくなるような解説書では(もうほとんど廃版ですが)
薬歴について学べる図書
全部を全部読んだわけではありませんから、書評レビューは、Amazonを参考にしてください。Amazonでも、書籍で「薬歴」を検索すると、案外と多くの書籍が出版されている事がわかります。
評価数が少し少ないですが、薬剤師向けという部分なので仕方ないところ。
個人的に一番のおすすめは「薬局で使える実践薬学」なんですが、ちょっと分厚すぎました。重いですね。薬局に設置という形ではおすすめです。
薬局薬学のエディターが贈る作品第2弾 ~『誰も教えてくれなかった実践薬歴』発刊!~ https://t.co/JwJ1JYv1Wq
— 山本雄一郎(薬局薬学のエディター) (@kumamotoPh) 2018年8月19日
個人で持つなら、よりコンパクトにまとまっている「誰も教えてくれなかった実践薬歴」がいまは、一番のおすすめです。著者は日経DIでご活躍中でご存知の方も多いはずです。
私自身、本にはお金を掛けます。小遣いの半分は本です(薬剤師向けの本は一部ですよ)趣味で読んでいる本と違って、こういった薬歴指南書、かつ自分でも理解できるものは、とっても大きなメリットがあるんです。
それは、部下(特に新入社員)に渡して、「私はこれで勉強したからこれで勉強しなさい」で終わらせられる事です。
だって本音として、私が直接指導するより、よっぽどいいもん。
でも残念なのは、この本は2018年9月に発売しているので「私は昔これで勉強したんだよ」というセリフがつかえない事なのです。
2024年現在、「将来を考えると不安・環境を変えたい」そう感じていても、実際どうすればいいか分からない薬剤師は意外と多いもの。
◎今の職場はつらく逃げたい
◎年収など条件面を重視したい
◎成長できる環境に身を置きたい
◎つらい人間関係を早く解消したい
◎ワークライフバランスを重視したい
そんな状況から抜け出すには、相談して客観的なアドバイスをもらう事。そうすれば、また新たな一歩を踏み出すことが出来ます。
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