薬剤師の仕事やそうでない仕事、色々な仕事を転々としてきましたが、大学を卒業して2年目の1年間を割と自由に過ごしました。
私は当時、新卒1年目で働いていた会社を辞め、転職しようと思い、少し別の職業訓練をしていました。
薬剤師人材紹介会社は働きやすい条件で仕事を探してくれた
「自由に過ごし」とは書きましたが、時間的な余裕だけではなく、お金がないと何もできません。
その訓練場は学校ではないので、結構な交通費がかかります。そこで、その近くで交通費目当てでアルバイトを探すことにしました。
社会人1年目は、その当時はまだ珍しかった、調剤・ドラッグ併設店にいたので、薬局、ドラッグストアどちらでもよかったのですが、そこは「薬剤師の転職サイト」に登録をし、いい条件に合ったところを探してもらいました。
»薬剤師の転職サイトおすすめランキングの【多過ぎ問題の傾向と対策】
いまだに思い出すんですが、そこの人材紹介会社の方には、やりたい仕事や自分の思っている事、とっても丁寧に話を聞いて頂きました。
そんなわけで担当者のおかげで巡り合わせもよく、時給2,500円、週20時間で働く事になりました。
月20万少々稼げればいいかなと。ちなみに週20時間以上だと定期代でるよ、と人事の方に言われましたので、週20時間です。
最終的には週6で働く事になるのですが・・・。
のんびりと働いていましたが・・
そのドラッグストアは、今では調剤売上でもランキングに入るほどの、誰でも名を知る超大手になってしまいましたが、当時は調剤はほどんとなく、私も当然OTC売り場を任されました。
2階建てのかなり大きなドラッグストアなので、従業員も常に10人くらいいました。
薬剤師は一人だけで、私と年配の女性の方、いずれかが勤務する形です。(もちろんですが、当時は登録販売者制度はありませんので、薬剤師がいないとくすりは売れません)
お客さんが来たら、様子見て話しかけ、まぁたいていは「大丈夫」で終わるんですが、のんびり働いていました。のんびり、の~んびり働いていました。
はじめの3ヶ月くらいは、のんびり働いていました。
社会人2年目のぺーぺーですから、何も考えずに。しかしそのうちに、店長からの「これ売って」圧力が次第に強くなってくる事となります。
なんでも使えるPV
大きなドラッグストア、売り場全体を想像してみてください、何が目立って陳列されていますか?
- くすり
- 化粧品
この2本、これを売らないと儲けにならないのです。
さらに大切な事は、ドラッグストアというのは、広告をよく打ちます。新聞折り込み広告ですね。<総合感冒剤〇〇 980円!>みたいな感じです。
そういったアイキャッチ商品(目玉商品)は、売ってもほとんど利益がでません。
とにもかくにも、くすりと化粧品を売らないと商売にならないわけでして、98円のカップ麺をたくさん売ったって利益面ではしょうがないわけです。
さらに単にくすりを売ればよい訳ではなく、くすり担当の私としては、その会社独自商品、いわゆるプライベートブランド(PV)の商品を売れと、はじめはやんわりと、次第にきつく課せられるようになってきました。
PVの方が圧倒的に利益がとれるのです。同じ1,000円のくすりでも、NB特価品なら50円の儲け、PVなら500円の儲け、といった具合に。
プライベートブランド(PV) = その会社の独自商品
ナショナルブランド(NB) = CMでやっているような大手製薬会社の商品
「比べて下さい⇔成分同じでこんなにお得!」のやつです。
たとえば風邪薬(総合感冒剤)を例にとります。薬剤師である私が風邪薬を買うとなれば、まぁ成分見る訳ですが、一般商品者はそうではありません。
そこで、「おかぜですか?」から始まり、症状を伺い、PVを買ってもらうようにします。
PVとはいえ、たいていの成分がまんべんなく配合されていますから、熱が、咳が、鼻水が、のどが、どれを言われてもそのPVをおすすめする事になります。
(薬剤師の視点としては鼻水だけであれば鼻炎薬をおすすめしたいところなのですが、お客さんは「風邪」をひいてくすりを買いに来ているので、〇〇鼻炎薬などをおすすめしても、うっかりすると反感をくらう羽目になります)
一番ありがたいのが、「だるさがつらい」と訴えらえた時です。
調剤薬局で風邪の方に投薬している時、「おつらいのはなんですか」と聞いた時に「だるさ」と言われた時の対処の仕様のなさはどうしようもないのですが、OTC販売においては逆です。
「高い栄養ドリンクを売るチャンス到来!!」
これは、カフェイン入りのいわゆる栄養ドリンクではなく、風邪薬コーナーにきっとあるドリンクです。
これも月何セット売れと、まぁ一定のノルマがあったんですが、「だるさ」で売れる商品です。PV風邪薬と、そのPV栄養ドリンク。営業的には、完璧な組み合わせです。
そんなわけで、風邪と言ったら、これ花粉症なら、これ目薬なら、これ。まぁ考えなくてもいいんで楽なんですが、まぁなんともあこぎな商売だなとも思ったのも事実です。
あこぎとは書きましたが、私がOTCを買うときは、結構このPVを買っちゃいます。安いので。
ドラッグストアの非薬剤師社員から、給料、見られてるぞ
そんなわけで、のんびり働いていたはずが、私が居ない時であってもPVが売れるように、暇な時はPOP作成をひたすら練習。
そのうちくすりとは関係ないコーナーまで手をだすように指示がくだり、ノルマ商品がどんどんと増えていきました。それでも、自分の力で商品が売れていくのが面白かったんです!
でも、・・・途中で心がぽきっと折れました。
とある場で上司から「時給が高くお前のせいで利益がでない」と粗相をされてしまったのです。(だいぶやさしく記載してます)
と言うのも、その頃やや人手不足気味で、勤務が週6になることもありました。時給2,500円の私が、1日レジ打ちもしばしばでした。
10ヶ月目を過ぎたあたりから、アルバイトの私の月収が40万円程になり、明らかに、薬剤師ではない正社員よりも給料が高い状況になってしまっていたのです。
ちなみに言うと、ドラッグストアには学生アルバイト(高校生・大学生)も働いていて楽しくやってましたが、やっぱり時給格差のせいで、つまらない喧嘩を売られてしまう事もありました。
時給が3倍違いますからね。でも学生と働けたのは楽しい思い出です。
初任給がいいという事は
ドラッグストアの店長は薬剤師ではない方がとても多いと思います。
仕事選びの際に年収はとっても大切なんですが、上司が薬剤師ではないと、いきなりその上司よりも年収が高いという状況にもなります。
薬剤師でなければ、一般的には30歳で年収500万円であればかなり恵まれています。平均年収は30歳であれば400万円台です。そういった認識なく、働いていると、上からも、下からも、思わぬところでやっかみをうけます。
調剤薬局で、薬剤師と事務のお給料が違うとかそういうレベルの話ではありません。
こういった事をしっかりと認識しておけるかどうかで、勤務態度もおのずと変わってくるはずです。
ドラッグストアはたくさんの商品があって、いろんな、たくさんの人が働いていて、ほんとに面白いです。
あくまでアルバイトだという気楽さがあった事は否めませんが、職場のみんなでカラオケしたり、なんやかんや、とっても楽しかったです。
貴重な1年を過ごすことができました。いろいろな事がありましたが、働く楽しさという事では、一番充実した一年だったと思います。
調剤併設だと、ほとんど調剤だけという方も多いこの時代かと思いますが、私が経験したこの話が少しでも参考になれば幸いです。
みられてますよ、あなたのお給料!
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◎年収など条件面を重視したい
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