薬剤師と就職・転職活動

「薬剤師の年収」情報を読み解く1つのコツ

はい、薬剤師の年収という部分は、一番気になるところかなと思います。
今回はそういった事を考えるにあたり、知らないと「こんなはずじゃなかった!」と思うような、いくつかの重要な注意点をお伝えしたいと思います。

「薬剤師 年収」で検索している人が多い

年収、やっぱ気になりますよね。自分のも、他人のも。なにしろ「薬剤師」でgoogle検索しようとすると、あとに続く検索候補の最上位に、「薬剤師 年収」とでますからね。

企業の口コミは、不満の持った人ほど投稿している

薬剤師は転職で年収が上がっていく側面が強いのでこれは仕方ない事かと思います。
しかし薬剤師の年収については残念ながら「正確なデータ」というものを提示する事がとても難しいのです。
ネット上に転がっている情報は、半分ウソで、半分ホントと思ってください。

年収についてもそうなんですが、「口コミ」みたいなものを見ると、情報が玉石混合、めちゃくちゃだなと思う事も多くあります。
その職場が嫌になって退職した方が投稿すれば、不満のかたまりのような情報となるでしょうし、そもそも満足して働いている方は「満足してます」投稿なんかしないでしょう。より注意が必要なところですね。
「調剤薬局は年収600万で頭打ち」みたいな記事も良くみますが、私が10年ほど前、30歳の時は

  • 東京都内の(都心の方が年収が低いと言われている)
  • 大手チェーン薬局(大手チェーンの方が年収が低いと言われている)

だったものの、年収700万前後で、そこからも今は相当上がっていますから、それだけで、ネットに転がっている情報の信頼性が低い事がわかるかと思います。
(いや、証拠を示せと言われたら給料明細を差し出すしかないんですが)

ただ私の実体験を抜きにしても、情報の信頼性が低いという理由は簡単で、薬剤師の働く職場おいてはいわゆる「上場企業」が少なく、四季報などで公表されている正式なデータが無いからです。

比較データが無い、薬剤師の年収。その理由

例えばあなたが銀行員であれば、おそらく上場企業である可能性が高いでしょうから、他社との比較が可能です。
しかし薬剤師が働く職場で上場企業といえば、製薬会社、大手調剤チェーン、大手ドラッグストア、これぐらいしかありません。

MRで転職を検討されている方には参考材料も多いのですが、薬局、病院に至っては、客観的な比較をしようにも、ほとんど手がかりが無いのです。
(ほとんど、と記載したのは、定期的に厚生労働省が行う調査によって薬剤師の賃金、年齢や所属規模ごとに、データが公表されていますが、15万人程もいる薬剤師の母数からすると抽出人数が少なく、あまり参考にならないのが現状です。)調剤チェーンの上場企業といっても、薬局数全体からすると2割程度しかなく、

大手10社の市場占有率 薬局数は約10%

大手10社の市場占有率 売上高は約15%

多くが中小薬局で占められている(これは極めて特殊な業界です!)ために、あまりアテになりません。
はっきりと分かるのは、公務員薬剤師くらいなのではないでしょうかね。そういう環境なのです。

上場企業は、利益を株主還元しなくてはいけない

さて、上場企業のお話しをしたので触れておきますが、上場企業では利益を株主に還元していかなくてはならないために全体としては給与水準は低い傾向となります。
(一般論ですが、会社の利益は、株主配当、従業員給与、設備投資の3つに振り分けられます)
調剤チェーンにおいてはこの株主配当の有り無しという差はかなり大きいかな、というところはあります。

ただ一般株主がいるという事は、しっかりと事業計画を練り、その会社を経営していなかくてはいけない、つまり継続的な企業運営が必要という部分では安心できるのかと思います。
そうじゃないと株主から見放されちゃいますからね。
まぁ市場からお金を調達している訳なので仕方ありません。株式会社であっても中小チェーンであれば、株主もその会社の役員などでしょうからあまり問題ないんですがね。

となると、じゃあやっぱり大手よりも中小の方がいいのかな?と思うかもしれません。これは一長一短あるかと思います。(退職金について触れた記事もご参照ください)
確かに入社時点では大手は低めの給与水準ですが、きちんと経験を積んでいけばいつまでも平社員、と言うことがありません(――もっとも今は昇進したくないという方が多いのも事実ですが)

企業内でステップアップし、いずれはマネジメントしたいなというような方は、長い目でみると、そして企業の存続という観点からすると、安定的な働き方をする事ができます。

ちなみに私は25才の時に都内の中小調剤チェーンに人材紹介会社を介して入社しましたが、その時は年収450万円の契約でした。(人材紹介会社の方とのメールのやり取りが残っていました)

基本給:285,000円

賞与:年間1,100,000円

年収:約450万

人材紹介会社で年収交渉が出来る

これは「探していたら年収450万円の求人がたまたまあった」のではなく、「人材紹介会社に年収450万円の希望を伝えて交渉してもらった」結果です。
個人で転職活動していたら難しい金額だったかもしれませんね。会社面接はしましたけど、お金の交渉はやり辛いところなので、そこを任せていた事は気が楽でした。
薬剤師の求人紹介会社を選ぶ際も注意が必要なので気を付けてくださいね。

あくまで転職情報は参考程度に

ネットに転がっている、薬剤師の年収情報はあんまりアテにならないので、参考に留めておいた方がいいです。
ましてや、「薬剤師 年収」でひとくくりにする事なんか、労働条件が不明であってしっかりとは判断できません。
少し個別に細かく見ていく必要があります。そんな簡単な事ではないにしても、難しいですねぇ。

大丈夫?あなたのミライ

将来を考えると転職した方がいい、そう感じていても、実際どう行動していいか悩んでいませんか?

私が薬剤師の採用を通じて感じる事は「自分がどうやって働きたいか」を考えきれずに転職活動をしている薬剤師が多いということ。

転職しようかなと感じていているなら、はじめの一歩が大切。

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