新卒から病院で働いていたけど当直がつらくて嫌だ、、、面接にくる薬剤師から「転職理由として」よく言われる話です。
イメージや働きがい、薬剤師レジデントなど、そういうのに惹かれて働き始めたものの他の原因で退職したいというケース。残念ながら、理想と現実は相当違いますからね。
病院薬剤師の退職理由:人間関係・当直・年収
病院から薬局やドラッグストアに転職する病院薬剤師は、だいたい3パターンを理由にして転職するのが多いのは昔からの特徴。
- 病院の人間関係がつらい
- 当直(夜勤)がきつい・無理
- どうにも給料が安すぎる
本当に、ほとんどこれですね。
給料が安いとか事前に分かるでしょ?とも思うんですが、労働対価として安すぎる、仕事内容に見合って無い事も含まれてるんでしょうし、将来考えると厳しいのは事実。
ただ仕事内容が嫌になって転職、などは比較的少ないような気がしています。この退職理由の傾向のまとまり具合って「病院薬剤師あるある」なんでしょうかねぇ。
・ただ当直も「単に生活リズムつらい」というよりは、相当に若いうちから一人二人でやらされて責任が重大すぎ、分からない事も多くストレスが強い、という話もよく聞きます。
私は病院で働いた事が無いので、夜勤のつらさとか、人間関係とか年収低さとかも、具体的には分からないです。もっとも、それは働いているあなた自身が一番分かってますよね。
10人いれば10通りの悩みがあります。
ただ新卒から病院で働く中、どうしても転職を選択する薬剤師が多いのは事実。そこで、私が薬局で薬剤師の採用活動をしている中、考えて欲しい事や対策をお伝えしていきます。
※繰り返しなんですが、私は病院薬剤師をやったことないです。あくまで薬局採用からの視点という事はお断りしておきます。
病院の当直を長年続ける事に負担を感じる薬剤師
私が一緒に働いている薬剤師で「もともと病院で働いていた」という薬剤師はとても多いです。これは、正社員やパートを問いません。
個人的には「チーム医療してた経験があるのか~、すごいな」など思ってしまうものの、現実は甘くないようで、新卒から定年まで働き続ける人は極めて少ないように思えます。
具体名は出せないんですが、誰でも知ってる超有名病院で働いていた薬剤師とよく話をします。新卒採用もとても多い総合病院。
ただ40代の時点でその病院に残ってる同期はたった一人、、、その人も時期を見て転職を考えてる、といった具合とのこと。
新卒での競争倍率が比較的難しい病院ですらそんな状況なので、中小規模の病院なら言うまでも無いですね。
病院から薬局に転職活動をしている薬剤師に「理由」を尋ねる事はあるんですが、やっぱり仕事内容が~っていうのは意外と少ないです。
もちろん「病院だと患者さんと寄り添えると思ってたけど、実際はすぐ退院してしまう」とかそういった事はあるかもしれないんですが、仕事がつまらないとかは少ない。
薬剤師含めて多職種の人との人間関係がつらくて病院薬剤師を辞めるという薬剤師が多いし、やっぱり想像してた以上に当直(夜勤)がつらくて嫌だなという人が多いわけです。
当直が「つらい」というより、続けられない
「当直がつらい」というと人によっては当てはまらないかもしれないんですが、やっぱり実際経験する中で、以下のような思いになる病院薬剤師が多い。
この先将来、何十年も当直する生活は無理。
感覚としては「どうしても嫌だ」というんじゃなく、自分自身のライフスタイルを考える中で「夜勤を続けるのは辞めたいな、、、」と思ってしまうという事。
やっぱり朝起きて、昼働き、夜寝る。そういった普通の生活って本音として大事ですよね。子供がいる女性など結構避けたい人は多いはずで、ワークライフバランス。
仕事柄どうしてもしょうがない人もいる。しかし当直が無い事を選べるなら、無いに越した事はないはずです。「いや~、夜勤大好き」という人も中にはいるかもしれませんがレアでしょう。
そして、薬剤師はかなり自由に「当直が無い働き方」を選ぶ事が出来る。しかも正社員であれば、薬局などへの転職で、年収もかなり上がる可能性は高い。
そう考えると、本当に病院薬剤師は大変ですし、若いうちの経験としてはいい事かもしれませんが、年齢を経るに従って「何を優先させるか」も変わってきます。
働く上で何を優先させるか、この辺は「価値観」の問題もあるので、正解などはありません。
例えば私の考えで言うと、夜勤は絶対に無い生活を選択し、病院からの転職で年収が100万アップするなら間違いなく調剤薬局を働く場所に選びます。
そして薬局を選択するのは、決してお金重視という考えというわけでも無い。
薬局では「実は資産家でお金に困ってないけどパートで緩く働いてる薬剤師」が結構います。うらやましいですね(笑)
病院もそうした「決してお金には困ってない人」は多い傾向ですが、でしたら尚更夜勤は避けたいという人が多いのが実情かもしれません。
当直って若いうちとか、経験した事無いうちは「大丈夫だ」とも思えるけど、この先ずっとやれるかとか、責任の負担が意外と重いとか、経験してみてはじめて気づく事が多いんですよね。
生活・働き方は人生の大事な選択
夜勤を続けるかやめるか、これはもう本当に自分自身がどう考えるか次第だと思うんです。どっちが良いとか、悪いではない。
「やっぱり当直は将来考えると厳しめ」という薬剤師が多いだけで、本人が納得していれば問題はないですよね。
私は生活リズムの問題など考えると、当直は年収が50万上がってもやりたくないです。月10万の手当が付くなら考えますが、それどころか私が病院転職したら年収半分です、、、
こういった考えを「仕事をなめてる」と思うような、一部の意識高い系薬剤師もいるかもしれませんが、そんな事は知ったこっちゃ無いです。
自分の人生だし、大多数の人は普通に生活したいし、理想だけで生きて行けません。別に特別な事を求めてるんじゃなく、ただ普通を探しているだけ。
理想を持つ事は大切だけど、土台となる生活はもっと大事なのですから。
色々わたしの考えを伝えてきましたが、病院の当直・夜勤を理由に転職を考えている薬剤師ならば、10年後も続けられてるか考えてみましょう。
結構無理だと思う人が多いはず。。。
このままずるずると行くくらいなら、「今日」ちょっとだけ見直すきっかけにして欲しいです。
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※この記事ではあまり触れませんでしたが、人間関係の悩みは病院薬剤師に多い悩みです。ただ、薬剤師どうしなのか、他職種か、上司か同僚かなど様々。つらいなら病む前に転職するのは言うまでもありません。そこに悩む要素はあまりないですね。
2024年現在、「将来を考えると不安・環境を変えたい」そう感じていても、実際どうすればいいか分からない薬剤師は意外と多いもの。
◎今の職場はつらく逃げたい
◎年収など条件面を重視したい
◎成長できる環境に身を置きたい
◎つらい人間関係を早く解消したい
◎ワークライフバランスを重視したい
そんな状況から抜け出すには、相談して客観的なアドバイスをもらう事。そうすれば、また新たな一歩を踏み出すことが出来ます。
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