薬局の事務の女性から質問を受けました。
「この漢方薬の問題わからないんですが、教えてください」
彼女が出してきたのは、登録販売者の試験問題。
その時まで、登録販売者の試験、失礼ながら難しくない簡単だ、そう思っていたんです。
すでにあなたが登録販売者の資格を持っている。
そして、難しくなった登録販売者の資格を活かしてステップアップしたい、年収を上げたい、厚待遇の会社探しをしてみたい、そういう登録販売者向けの記事は以下です。
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ただ眠たくて無理、、!!と言う場合もあるかもしれませんよね。高くは無いけど、本の購入ではお金も掛かりますからね。
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登録販売者の試験の難易度半端ない
薬剤師である私。事務さんは、登録販売者試験を受けたけど落ちてしまったので、間違えた問題を私に教えてもらいにきたのだ。
「はいはい、どれかな?漢方はポイント抑えれば大丈夫だと思うけどね。」などと軽い感じで、私はその試験問題に目を通しました。
内服アレルギー用薬の漢方処方製剤に関する次の記述について、( )の中に入れ るべき字句の正しい組合せはどれか。
内服アレルギー用薬の漢方処方製剤のうち、( a )及び( b )は、皮膚の症状を主と する人に適するとされ、いずれも構成生薬として( c )を含む。1.( a )茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)ー( b )葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)ー( c )マオウ
2.( a )十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)ー( b )葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)ー( c )マオウ
3.( a )茵蔯蒿湯(いんちんこうとう)ー( b )当帰飲子(とうきいんし)ー( c )カンゾウ
4.( a )消風散(しょうふうさん)ー( b )当帰飲子(とうきいんし)ー( c )カンゾウ
5.( a )消風散(しょうふうさん)ー( b )辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)ー( c )カンゾウ
「えっと、そうだねぇ…むずかしめだねぇ。でも、これは捨て問題だと思うから、あまり時間かける問題じゃないんじゃないかな…」
逃げました(答えは4です)
登録販売者の試験は〝資格ができたて”の時に見たことがあったんですが、簡単なイメージしかなかったので、この問題は全問題(120問)あるうちの、単に1つだけ難しい問題があった、それだけだと思ったのです。
「こういう問題は捨ててさ、解ける問題を確実に解いた方がいいよ!どれ他の問題は?」ペラペラと、全試験問題を見てみました。
「難しすぎだろ、これ(心の中の声)」
言葉を選ばずに言うと、登録販売者の試験なんて、薬剤師であれば無勉強でほぼ100点とれると思っていました。
だってだって、私だっていちおうそれなりに経験を積んできた薬剤師なんですから。
ところが100点どころか、合格基準(おおむね7割、科目で足切りあり)に達する事ができるかどうか、怪しいものだったのです。
いや、合格できないと直感でわかりました。2週間勉強しても受かるかどうか…。
新卒薬剤師にも難しい登録販売者試験
しかし、それでも出来ないのもまぁ、私自身は薬剤師の国家試験を受けてから20年くらい経つし、「新卒ホヤホヤの薬剤師だったら解けるもんなんだろう、俺って情けないな」と思い、薬局の6年制卒の新卒薬剤師に試験問題を見てもらいました。
すると同じ反応「難しいです・・・」
以前どこかで読んだ記事に、「登録販売者の試験は薬剤師が無勉強で受験したら半分くらいしか合格しないだろう」とありました。
もちろんデータはありませんが、この記述は的を得ていると思います。
これが薬剤師といえども、MRみたいに担当領域の薬しか分からないとか、そういう事情だったら仕方ないと思うんです。
でも私は薬局に長く勤めてるし、ドラッグストアでも働いていたので、「登録販売者のいる職場」に近いところでずっと仕事をしてきたわけです。
それなのに難しい。そして新卒薬剤師でも難しい。
先ほどの問題中の漢方薬にしたって、もし突然処方箋でやってきたとしたら、「先生もなかなかマニアックな薬だすなぁ」という以前に「こんな漢方は在庫ないよ」状態な薬局がかなり多いはず。(1つ、2つは在庫があるかもしれませんが、6製剤全て在庫している薬局はレアでしょう)
資格自体には大きな意味があります。これがあれば薬剤師不在でも第二類・第三類の薬を売れるわけですから。しかしいくらなんでも試験が難しすぎやしませんかね。
もし年収が低くて悩み、登販試験を目指すのであれば、違う業界に飛び込む事も検討してみてください。世の中ほんとに人手不足なのです。
あなた自身の価値を客観的に判断してもらう事はとても大切です。
登録販売者の活用を
もっとも、受験資格からすると間口はとても広いわけですから、ちょっと勉強すれば受かる、という試験では意味がなくなってしまいます。
そういう意味では試験を難しくして合格率を調整(45%程度)しているのだと思います。
薬を販売する、という重い責任を負うわけですから、そういう意味を鑑みると、致し方ないのかもしれません。まあ、何が言いたいかというと、
薬剤師は登録販売者を甘くみるなよ
という事です。
資格を持っている方はきっと一生懸命勉強して資格に受かっています。一朝一夕の受験テクニック的なもので解決することはできないレベルの試験です。
もちろん薬剤師の国家資格は大学に6年通って難しい国家試験を通らないと得ることができません。ただそれがゆえ、なおさら登録販売者に対して甘くみているんじゃないのかな、という思いがあるのです。
もし調剤薬局に登録販売者の方がいたら積極的にその知識を生かし、よりよい薬局づくりに生かしてください。薬剤師であるあなたよりも、よっぽど詳しい分野があるかもしれませんよ。
そしてぜひ、登録販売者の試験、目を通してみてください。
登録販売者試験合格へのおすすめ書籍
登録販売者の資格合格を目指すための通信講座、スクール、いろいろありますが、まぁ・・・高いです。
資格合格に掛けるお金に対しては、少しコスパが悪いという事ですね。
いろいろと買いあさるのはいちばんダメなパターンなので、2冊。テキストと、過去問です。「7日で受かる!」みたいなのは、正直おすすめしません。とっかかりとしてはいいんですけどね!
<テキスト>
<過去問>
<挑戦しようか悩んでるなら>
・登録販売者合格教本(まず手に取りたい)
登録販売者試験は難しい(と思う)んですが、もちろん対策をしっかりすれば大丈夫。年々難しくなる傾向にあるので、はやめの行動が吉です。
どうしようか悩んでるなら、まずは「やる気を出すこと」も大切。
以下のような「講座資料」など、手軽にお金を掛けずに情報収集からスタートしてみるのが良いかもしれませんね。
・資格のキャリカレ(無料資料の取り寄せが可)
こういった資格って「勢いで」スタートするのが肝心なので、少し収入上げたいなら取り掛かる方が将来的なメリットは大きいです。悩んでる方が無駄です。
【補足】
登録販売者の資格手当だけで「大きく」年収を上げるのはかなり難しいですよね。ただ20代、30代であれば極度の人材難の世の中。
いざという時、将来の選択肢をしっかり広げておく事。つまり求人情報の把握だけでも、しっかり行う事が必須です。
「ダメ元」でもいい転職先があるかチェックする事は必須。
いつかは転職し年収アップ、または働きやすい職場を探してみたい方は、チアジョブ登販に会員登録しておき、より自分に合った仕事が無いか必ずチェックする事が大切です。